2009年5月17日日曜日

一日中、石のことだけ考えていられれば、私にはほかに何もいらない。

一日中、石のことだけ考えていられれば、私にはほかに何もいらない。
石と向き合い、石を彫ってさえいられれば、それだけで幸せだと自信を持って言える。
すべてが無上の世の中で半永久的に存在し得る石という存在は、私をどうしようもなく引き付ける。

外尾 悦郎(サグラダ・ファミリア主任彫刻家)


2009年5月13日日本経済新聞夕刊 「若者の適職とは何か」のインタビューに答えての言葉。
誰にとっても必ず、外尾さんにとっての「石」のようなものがみつかるという一方で、「努力すれば必ず報われるはずだという甘い考えを捨て去る厳しさや、非情な現実と向き合う強さ」も持ってほしいという。
ひとつのことに打ち込んでいる人の、透き通ったメッセージです。